いずものブログ

自分の考えを残したいです

ジェフ・ベゾスの伝記を読んで

 Amazon は物を買うのによく利用している。家具、家電、食べ物、プレゼント、本。プライム会員になれば、送料無料で利用できるのはありがたい。アパートの立地も市街から離れているし、軽自動車しかないため、大物を配送してくれるサービスを活用している。

 私がAmazon を本格的に利用し始めたのはスマホを使い出したことと、頼る感情を持ち始めたことが大きい。ちょうど仕事が忙しくかつ家庭に目を向けることが少なくなった時に使用し始めた苦肉の策だった。頼わらざるえなかった。ものを見て買う拘りを捨てることになるが、利用してみると全てがスマートで商品もすぐ来る。店内をぐるぐる探す必要もない。なんて素晴らしいサービスだ。おそらくすごい人が、何かすごいことをしたのだろう。と、感動した。

 この本を読んで、ベゾスの輪郭とAmazon の軌跡が理解できた。他者より一歩先に出る才覚とインターネットの可能性を見出だした先見性。体力、技術、運を持ち合わせた個人と会社。旺盛に見える会社も、圧力を受けながらも、顧客の価値は何かという一点に目的を絞り、今があるのだ。私が思っていた頼ってもいい感情は、頼れるインフラのAmazon があったから芽生えたものではなく、潜在的に抱いていた不満、例えば買い物に付き合う時間のような不満、を誰も持っていたけど、解決策がなかっただけ。

 他人に与える手段として、法人として何ができるだろうか。会社に行けば権利として給料を自動的に貰う。会社や個人のビジョンを達成の対価の給料。でも、このビジョンの志しがスタートアップの会社は大きく異なり、それがAmazon を大きくした源泉だ。

 企業である以上利益は追求しなくてはいけない。でも、お客様第一として、顧客を神様として崇める風潮は理解できない。顧客の不満を和らげて、よいと思った物を選んでもらうことが大切だと思う。与える優しさと言うのだろうか、見返りなく与える美しさのような慈愛の精神の仕事が正しい。そのような仕事は医療や介護関係になりそうだが、Amazon のようなインフラといえる企業は、その命を果たしていると思う。

 ただ、偉業をなすのは一筋でなされない。何かをすると言うことは、そういうものだ。問題は何もしないこと。勉強し、機会を洞察力で獲得し、財を成す。モデルとも言える偉業も、自分で考え、社会を洞察し、先行的に行動することが、生きるうえで最重要であると感じた。

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